2020年の4月、小学校の教育方法が変わります。
小学4年生になると、プログラミングの授業が始まります。
しかし、言語を使かったプログラミングを学ぶわけではありません。
では、授業内容はどのようなものなんでしょうか。
そもそも、プログラミングの授業を行うことは、どのような目的があるのでしょうか。
言語を用いないのに必要性はあるの?
今日は「小学校のプログラミング授業」について簡単に解説したいと思います。
プログラミング授業|小学校は言語を使わない⁈授業の内容はどうなるの
2020年4月に小学校ではプログラミングの授業が始まると聞いて、「プログラミング言語を勉強するんだ」と思った人もいるのではないでしょうか。
どのような言語が使われ、「家でも学習が必要なのか」、「親も勉強する必要があるのか」など、悩んだ人もいるかもしれません。
しかし、小学校の授業ではプログラミングの言語を使うことはありません。
学習内容は学校によって違うので、中にはプログラミングに特化して行う学校もありそうだけど。
でも、教科が増えるということではないから、授業で体験をすることはあっても、本格的に覚えるという可能性は低くそうだよ。
先ほど、チラッと言いましたが、従来の算数や国語などの小学校の教科に加え新しくプログラミングの教科が増えるということではありません。
じゃあ、授業内容は何?
文部省の手引きに授業の内容が書かれていましたので、例を以下でご紹介します。
・音楽の授業で、色んなリズム・パターンを組み合せる
・社会の授業で、プログラミングを活用しながら都道府県の特徴を組み合わせ47都道府県を見つける。名称と位置を学習する。
社会科は、都道府県の名称がスクラッチに作られていて、名称と形を理解しパズルのように組み合わせて行くという内容です。
・算数の授業で、プログラミングを通して正多角形の意味を基に正多角形を書く
パソコンに「線の角度を命令」して、多角形をパソコンで書くという内容です。
・理科の授業で、電気の性質や働きを利用した道具などをプログラミングを通して学習する
・家庭科の授業で、炊飯器について学習する時に自動炊飯に組み込まれているプログラムを考える
家庭科はスクラッチに作成された「炊飯器シミュレータ」を使用して、ご飯を美味しくするためのプログラミング体験をする内容です。
具体例を言うと、小学生は「水加減」「浸水時間」「火加減」などの炊飯に関する一連の手順にコンピュータ上で並べ替えて条件設定を行う学習だよ。
条件設定を間違うと、水っぽく仕上がったり焦げてしまうという内容です。
失敗や成功に基づいた内容を皆の前で発表することもできます。
・「まちの魅力と情報技術」を探究課題にする
・「情報技術を生かした生産や人の手によるものづくり」を探究課題にする
・探究課題について分かったことを発表する
身近にプログラムで働くものと自分たちの生活との関わりについて、興味・関心を深めながら探究していく内容です。
・上記のように各教科に課題を設定し、プログラミングを通して課題解決に取り組む、表現したいものを表現する、授業に展開する。
プログラミングの楽しさや面白さ、達成感を味わえるようなプログラミングを体験したり、プログラミング言語や技能の基礎について学ぶことができます。
その他にもプログラミングを学ぶ機会としては、部活動にも盛り込まれそうだね。
プログラミング授業|小学校は言語を使わなのけど、授業の必要性はある
授業内容をみるとプログラミング言語を使った授業はありません。
従来の教科に盛り込ませる内容をみても、ゲーム感覚で楽しい授業のイメージです。
「遊び?必修化にする必要性ないやん」って思いますが、やはり必要性はあるようです。
重要なのはプログラミング的思考
目的として最も重視されているのは、小学校の教育で「プログラミング的思考を学ぶ」ことです。
問題解決型思考は様々な要素から成り立っています。
例えば、論的思考・創造性・問題解決力です。
プログラミング的思考を身につけるということは、上記のような力が身につくということになります。
1:目的となるゴールから逆算する
2:逆算した内容により物事を順序立てる
3:順序立てた考えから結論を導き出す
4:導き出された結果から実行する
プログラミング的思考の力がつくと、社会生活にも生かすことができます。
大きな問題にぶち当たっても、切り抜けられるように課題に取り組み解決に導くことができるようになるということです。
AIが進めば職が失うとも言われてるよね。
今後、仕事をしていくには創造力が必要になりそうだね。
いま、第4次産業革命と言われる「インタネットやAIなどのテクノロジー」により産業の形は変化しています。
今後、テクノロジーを活用したシステムの導入がますます進むと、業務の効率化や生産性が向上していくことになり、今までと比べられない物になってきます。
社会的背景による必要性
小学生のプログラミング教育に重要なのは「プログラミング的思考」になりますが、社会的な背景により必修化したとも言われています。
その理由が以下の3つです。
2:キャリアの選択肢を増やす
3:エンジニア不足を補う
今やITは社会に欠かせないものとなっています。
今後もプログラミングを持って次々と生活を豊かにするような便利な物が開発していきます。
プログラミング授業により、子供達がITを身近に感じることで、ITによって自分達の生活がどのように便利になるかを知ることができるというものです。
ビジネスでもパソコンは欠かせないアイテムになっています。
ITはプログラミングだけでなく、グラフィック製作や統計、音楽製作など様々な分野で仕事があります。
プログラミング授業でそれらを学ぶことにより、将来的に様々な仕事の選択肢を広げることができます。
社会に必要なIT技術者(エンジニア)は、今後少子化や離職率の多さなどで、人材不足に陥る可能性が高くなります。
さらに今後IT技術が発達することで、農業や商業などに進出することで、90%の職業がITの基礎スキルが必要になってきます。
エンジニア不足を補うため、プログラミング授業でITに興味を持ってもらい、IT技術に優れたエンジニアを育成しようという狙いもあるとのことです。
まとめ
プログラミングの授業が必修化されることで、授業内容によっては学習の格差が広がってしまいそうですが、文部省が提案している内容をみると授業がより楽しくなりそうです。
子供達がプログラミング的思考を身につくことができれば、将来的に子供だけでなく私たちの暮らしにも影響してくるのではないでしょうか。